死水ってご存知ですか?
死水とは文字通り死んだ水です。お客様のところで稀に死水域といわれる水道管の状態を見たことがあります。水道水は通常は残留塩素によって、水が腐らないようになっているので、いつでも安心して水道水が飲めるのです。お客様がほかの業者で水道管工事をした時に、「洗濯機のお湯の管を使わないから止めてもらった。」「洗面所の横に台所があるので必要ないから洗面所だけ水を止めてもらった」「外の散水栓が水漏れして修理に高額の費用が掛かるからそこだけ止めてもらった」などで、その給水栓が付いていたところにプラグなどを付けて水が出ないようにしていると、プラグで止めたところまでの水道管が死水域になります。水道水の残留塩素は時間がたつと無くなります。さらに水が滞留(動かなくなる)していると簡単に腐った状態になります。それが死水と言われる状態です。腐った水が入った水道管が他の使用中の水道管とつながっていると腐った水がきれいな水道水と混合されるわけですから、とても悪い状態です。使わなくなった水道を止めるときはその水道管を分岐している箇所から止水しないとだめですね。
水は流動していると残留塩素が無くなっても腐りません。昔の人たちが、船で航海をしているときに海には海水しかないのに飲み水があったのはどうしてでしょうか?それは船に積んでいる水は、波や船の動きによって常に流動していたので腐らなかったのです。
死水に関しては水道局の指定業者でも気が付かずに施工していくときもありますのでお客様ご自身で気をつけましょう。

死に水配管(またはデッドエンド配管)は、建物や施設の配管システムでよく使用される設計上の要素です。この配管設計では、水が一方向にのみ流れるように配置され、一部の配管が使用されないまま残り、水が停滞することがあります。

デッドエンド配管の主なデメリットは次のとおりです:

1. 水質劣化: 死に水配管では、停滞した水が長時間滞留するため、細菌や微生物の成長が促進される可能性があります。これにより、水質が劣化し、健康上のリスクが生じる可能性があります。

2. 腐食: 死に水配管では、停滞した水が配管内の金属表面に接触し続けることがあります。このような状況では、金属部品が腐食する可能性が高まります。腐食が進行すると、配管の寿命が短くなり、修理や交換が必要になる可能性があります。

3. 消毒の効果低下: 死に水配管では、消毒剤が十分に循環せず、停滞した水に均一に拡散することができません。これにより、微生物や細菌の除去効果が低下し、衛生上のリスクが生じる可能性があります。

死に水配管が禁止される理由は、上記のデメリットに加えて、以下の点が挙げられます:

1. 健康リスク: 死に水配管によって水質が悪化し、微生物や細菌の成長が促進されるため、住民や利用者の健康に悪影響を及ぼす可能性があります。特に、飲料水や医療施設など、衛生が重要な場所では、死に水配管は禁止されることがあります。

2. 資源の浪費: 死に水配管では、停滞した水が常に存在し、水の浪費が発生します。持続可能な水資源管理の観点からも、死に水配管の使用は避けるべきです。

3. 保守上の課題: 死に水配管は、水系の保守作業や配管の点検を困難にすることがあります。特に、水質や水圧の問題が生じた場合、

配管の全体的な改善や修復が必要になる可能性があります。

これらの理由により、多くの建築基準や衛生規制では、死に水配管の使用を制限または禁止しています。代わりに、循環系の配管設計や水の流れを最適化する設計が推奨されています。