境界線から飛び出ている屋外排水マス

札幌市西区のお客様からのご相談です。「家の裏の排水マスの横に穴が開いている。排水の流れが悪いので見てほしい」というご依頼でした。

現場を確認すると、キッチンの排水が接続されている「トラップマス」の横に穴が開いています。以前からお客様が砂利を入れたりしていたようです。

排水管の周囲が陥没する場合の原因と対策

原因:
1. 地盤の沈下によるもの。
2. 下水道の老朽化や劣化によるもの。
3. 地震や自然災害によるもの。
4. 施工不良によるもの。

対策:
1. 地盤改良工事を行う。
2. 下水道の改修や修繕を行う。
3. 地震対策を含めた防災対策を行う。
4. 施工時の適切な地盤調査や排水管設置を行う。
5. 常に定期的な点検やメンテナンスを行い、早期発見・対応する。

今回の場合は排水管が「折れている」「排水管の接続部分が外れている」のが原因で「排水マス」「汚水桝」の周囲が陥没しているようです。

排水の流れが悪いのも、欠損した排水管の部分から砂利等が流れ込んだことが原因です。排水を流す、水を流すたびに、排水管周りの土砂が地面に水と一緒に浸透していくのが原因で陥没しています。

排水管のつまりに関しては、排水管の高圧洗浄作業で「排水つまり」「水つまり」を取り除くことができましたが、排水管を交換しないとまた同じようなことになってしまいます。

ということで「屋外の排水管の壊れた部分を補修する必要があります。」と伝えましたが、ここで問題が発生です。

「屋外の排水管が裏の土地に越境していると裏の人に言われた。以前違う業者に直してほしいと頼んだが狭いのでこちらの土地内部に排水管を収めるのは無理です。」と断られたそうです。

家を建築した時に設置してあった「境界石」が正規の場所からずれていたのが原因のようです。

隣地に飛び出した屋外排水マス奥に設置してある、「起点ます」から3番目の桝までが隣地の境界線を越境しています。

排水管が敷地の境界線から出ている場合、以下の対策を行うことが考えられます。

1. 排水管の所有者と話し合いをする
敷地の境界線から排水管が出ている場合、その管は隣の敷地の所有者が所有していることが多いです。そのため、まずは隣の敷地の所有者と話し合いをすることが大切です。排水管の移動や改修が必要になる場合は、協力して行うことが望ましいです。

2. 管理会社や自治体に相談する
排水管の所有者が不明な場合や対応に困難がある場合は、管理会社や自治体に相談することができます。管轄する自治体の担当部署に問い合わせをし、適切な対応を求めることが必要です。

3. 建物を建てる場合は建築基準法に従う
排水管の影響を考慮しながら建物を建てる場合は、建築基準法に従うことが必要です。建物の施工計画を作成する際に、排水管の位置や設置形態を確認して、それに応じた建築計画を立てることが望ましいです。

以上のように、排水管が敷地の境界線から出ている場合は、周囲の状況をよく確認し、適切な対策を行うことが大切です。

とりあえず工事をすることになりましたが、排水管工事、排水マスの設置工事では、塩ビ管を糊付けするための「のりしろ」が必要です。どうしても基礎コンクリートから排水マスを、離さなければ施工できません。

排水管の施工状況がどんな状況になっているか、まずは掘削作業です。

破損した屋外排水マスと排水塩ビ管屋外排水トラップ屋外排水マスから、排水管周囲を掘削していくと、排水が屋外に漏れていた場所が出てきました。屋外の排水が沈下したのが原因でトラップマスの接合部分が外れています。

排水マス、排水管撤去排水管と排水マスを撤去後、綺麗に掘削した状況です。この家の境界線は「手前が狭く、奥が広い」斜めの線になります。「水糸を張ってみました」。既存の起点桝があった場所では、布基礎から360mmしかありませんでした。雨水桝用の浸透桝を設置するとどうやっても境界内部に屋外の排水管を収めるのが難しいので、浸透桝を撤去して、100X150の90Y合流のみに変更することにします。

新規排水塩ビ桝、排水管交換工事 排水管施工完了起点桝を「下側」に500mmほど移動して設置することにしましたが、それでも380mmなので、一般的な継ぎ手を使用した、排水マスの接続方法では境界線から飛び出してしまいます。起点桝はトラップマスなので、壁側に寄せれますが、2番目3番目の100X150合流桝が飛び出します。なので壁からの接続部分と排水マスの接続部分を「片受けエルボ」「片さしエルボ」にすることによって壁ギリギリに排水マスを寄せました。

隣地に飛び出した屋外排水マス屋外排水管施工終了後ピンクの線が境界線のラインになります。一番奥の起点桝で境界から15mm程度の余裕がありますので、無事に排水管、排水マス交換工事は終了です。

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